マジックの構造(仮)

うまく文章にまとまらないので、いつも(こっちの日記では初めてか。)のように箇条書き。しかもオチてないし。


# …昔書いたような…むしろ誰かが既に書いていたような…。まぁいいか。

・必勝法のあるゲームは競技として成しえない。マルバツや三山崩しで大会が無いのは当然。囲碁・将棋・オセロなど完全公開情報のゼロサムゲームでは理論上必勝法はある筈だが、途中の展開の範囲が天文学的な規模になり必勝法が発見されていないのでまだ競技として成立している。量子コンピュータなど解析能力のブレイクスルーが図られた時に必勝法が見つかるかもしれない。

・マジックの場合非公開情報がある為必勝法は存在し得ない。しかし必勝法が無いゲームでも極値は存在する。マジックの場合は始祖にザ・デックがあり、大昔はネクロでありカンポスであり、昨今はサイカであり、記憶に新しいのはエクステンデッドでのティンカーとゴブリン。

・マジックの場合、極値が存在してはいけない。それは競技性ではなく営業性の問題。TCGという媒体の都合上、プレイヤー(=購買者)のカードの取捨は幅広くなくてはならない。極一部のカードだけ売れる状況を作り出すと市場の停滞を招く。理想は流行によって使用されるカードが時々刻々と変化し続ける状態である。(市場で変動する事で流通(トレーディング)の活性化が図る)

・営業性ではなく競技性としては極値の存在は許されるかどうか? ここは個人の価値観になるが、私としては競技性の面からでも極値はあってはならないと考える。ひとつのデッキパターンが最強になることで、実質同一のデッキで競技を行うのは、トランプゲームと何ら変わらない。私はマジックはTCGでありデッキ構築(デッキ選択も含む)と対戦の2つの要素が無いと成立しないと考える。最悪でも最強のデッキというのは三つ巴になって欲しい。そうすればデッキ構築ではなくデッキ選択の世界になったとしてもメタゲームの読み合いが発生するし、盤外の競技性が十分楽しめる。

・では逆に、強制的に流行と混沌を作り出すのは何か? 言うまでも無く「スタンダードのエキスパンション入替」と「禁止・制限カードの設定・解除」になる。ここらへんアメリカで産まれたゲームだけに、環境で無理矢理イコールコンディションを作り出そうとしているのは否めない。

# 例1.大リーグ:ドラフトについて日本みたいな巨大資本チームが有利な方式ではなく、完全に下位チームから欲しい選手を選び出すウェーバー方式。
例2.NASCARなどのレースで、ペースカーが頻繁に出てきてレースを演出するのは有名(トップ独走してたら、後続との車間を縮めるようにするとかね)

マジックのスタンダードでは、1つのエキスパンションのカードは2年〜1年4ヶ月で使えなくなる。その一面ではすることで、強制的にカードを買わせるとか使い捨てだとか、問題は少なからずあるが、これを無くすことによるデメリットの方が大きいと判断する。感情論で言えば「2年間も《サイカトグ/Psychatog(OD)》の顔を見ていたのに、もっと見続けたいと思うのか?」
前にインベブロックがそびえ、後ろにオンスブロックが控えていたにも関わらず延々と使われつづけた《野生の雑種犬/Wild Mongrel(OD)》や《激動/Upheaval(OD)》をプレイヤーの手から離れさせるには、プレイヤーがゲーム性を考慮して自粛するのを期待するのではなく、外部からむりやり引き剥がすしかない。

・現時点のエキスパンション入替え制のデメリットを、如何にすれば改善できるのか? 現状のカード寿命さえ納得させる手法があれば、現状のスタンダードでも何ら問題は無いのではないか。