GP名古屋に向けて

GP名古屋に参加する人は、Peak Magicの過去ログにある「トーナメントの基礎知識」を読み返して欲しい。プロツアー決勝進出者から、初めてマジックのトーナメントに参加する人まで、ありとあらゆるレベルの人が参加するのは分かる。しかし申し訳ないが、ジャッジは「貴方がトーナメントの基礎知識を知っているという前提でジャッジングを行う」と思って欲しい。つまり、貴方がデッキ登録用紙に1枚書き忘れがあり59枚デッキで登録されていた時点で1マッチを落としてしまうし、ジャッジはそういう裁定を下さなければならない。「えぇ! 1枚だけでしょ? なんでそんなに厳しいの?!」 貴方が参加している大会が、ベスト8までプロツアーへの参加権が得られ32位まで賞金が授与されるという、とても大規模な大会だからですよ。

トーナメントの基礎知識 ― 高いレベルのトーナメントを目指す方々のために
( http://peakmagic.com/src/c020718.html )

この中で、個人的に注意してほしい点をいくつか補足というか。

> 2. 時間切れのゲームの処理
> ターンに入ったかどうかは、そのターンのアンタップの意思を示したかどうかで判断します。

プレイヤーAが「エンドです」と言った時に、ヘッドジャッジが「試合終了です」と言ったとしても、それはまだAの0ターン目になる。なぜなら、Bが「貴方のターン終了ステップにサイクリングして兵士トークンを出します」と優先権を使うかもしれないので。Aがエンドと言い、Bがパーマネントをアンタップし始めた時に試合終了のアナウンスが入ったら、Bの0ターン目になる。

> 3. デッキリスト
> デッキリストは読みやすい文字(英語の場合は活字体)で書き込んでください。

美しい字で書け、などと無理な要求はしない。「読める字で書いて」。
トーナメント開始前に会場内を巡回していると「これくらいの字なら、ボク読めると思うんですけど」などと聞かれる時があるが、私はいつもこう答えている。「君が高校や大学の入試で答案用紙に書いた字はそんな汚なかった?」 読めるかどうか決めるのは貴方でも私でもなく、デッキチェック担当のジャッジである。彼が読んでくれるか運試しをするのではなくちゃんと読んでもらえる字で書きましょう。

> 6. 遅いプレイ
> すべてのプレイヤーには、容認されるテンポでゲームを進める義務があります。これは、時間無制限のゲームや、ラウンド終了時の追加ターンであっても同様です。プレイヤーのプレイが遅いと判断された場合、必要に応じたペナルティが与えられます。

遅延にならない良いコツを教えましょう。「相手のターンの時に考える」 相手の動きを見て、「相手が飛行クリーチャーを召還しなかったら次の自ターンでフライヤーが殴りに行く」、「相手がマナを残してたら次ターンは自分は召還しない」など、相手のターンに次の自分の行動を決めておきましょう。麻雀で自分がツモってから切る牌を決めるのではなく、「1-4-7萬ツモったら南切ってリーチ、發か白が出たらポンして染めに走る」と、前もって考えてするのと一緒。

> 8. スリーブとカードの裏
> スリーブ(もしくはカードの裏)は、区別できる状態であってはいけません。

意図的にやっていたらイカサマで一発で退場処分だが、例え過失だとしてもペナルティは出る。それもかなり厳しい奴が。 散々言っているが、フォーラムスリーブと、ウルトラプロ(ホログラムシール付き)の模様付きのスリーブは使わないで欲しい。もしくは使う前に個体差が無いか確認してから使って欲しい。 正直、ランダムデッキチェックでこのどちらかをハントしてしまった時はチェック項目が1箇所増えてチェック時間も余計にかかるので勘弁してほしかったりする。(ここらへん、デッキハントチームのリーダーが振るダイスって、良い所引いちゃうんだよねー)

> 9. 対戦結果の報告
> 両方のプレイヤーがサインを行ったら、勝ったプレイヤーが対戦記録用紙を提出します。ただし、スリップにジャッジのサインが必要な場合は、その場で手を上げてジャッジを呼んでください。

必ず「記入を終えてから」ジャッジを呼んで下さい。(1回戦の時に書き方が分からないのでジャッジに聞きたい、という場合は例外) ジャッジ呼んでから「ドロップしようかな〜、どうしようかな〜、友達がドロップしてたら一緒にドロップしてドラフト行くんだけどな〜」とか悩む人が居ますけど、状況とか時間帯によってはジャッジにとって業務妨害に思える時があるので。

> 15. 上訴
> プレイヤーがジャッジの裁定に間違いがあると思う場合、ヘッドジャッジに上訴することができます。 一般のジャッジの裁定が出た後でなければ、ヘッドジャッジへの上訴は行えません。 上訴の際は、現状を理解しやすいように説明する必要があります。

プレイヤーに難しいルールや状況を理解してもらうように話をするのもジャッジの仕事だし、その説明が下手なジャッジも存在する。自分がそうだし。そういうジャッジにあたってしまって納得できない時は、遠慮なく「申し訳ありませんが、その説明ではちょっと納得できないので、上のジャッジの人に来て頂けませんか?」と言うべき。その方がプレイヤーにもジャッジにも幸せだから。( 参考 http://peakmagic.com/20030830.html
グランプリの際のジャッジの編成は、上から順番に「ヘッドジャッジ(1人 赤黒ゼブラシャツ)」−「チームリーダー」−「フロアジャッジ」
ちなみに、GPスタッフシャツを着たレベルジャッジも居るだろうが、白黒ゼブラシャツを着ているのは全員レベルジャッジなので、そちらに聞いた方が間違える可能性は低い。
おそらく貴方を納得させられなかったジャッジはフロアジャッジだろうから、チームリーダーが来て貰って話をすれば、貴方が納得できる回答をしてくれるだろう。