MRというお仕事

 Medical Representativeの略、日本語だと医薬情報伝達者。ぶっちゃけて言うと、薬メーカーが医師・施設に自社の薬を売り込みに行くのがお仕事…なんだが。今回の講師、かなりおもろかったので色々と講習内容をメモってみたり。
「MRの未経験の方も居られるらしいですので、今まで皆さんが行われていたセールス活動と違う点をいくつか。」「本日、弊社で新製品が発売になりましたが、新発売の日を決めるのは弊社ではなく厚労省です」「新製品の値段は薬価で決められ、本日出る官報に載ったのを見て始めて分かります。弊社では決められません」「皆さんは、医師や施設に買って頂く様に活動しますが、実際に薬を売るのは貴方ではなく、弊社の製品を取り扱う卸です」「従って、MRが医師・施設に値引き等を言って営業する事は一切出来ません。薬価差益については、卸ごとに異なりますので」「つまり、皆さんは弊社の為に営業してもらうのですが、値段も発売時期も自社で決められず、値引きなどにも一切応じられず、売れたとしても自分が納品なんてできない、そんな医薬品という物の営業を行ってもらう事になります」  …改めて聞くと、すごい状況で営業するんだな、MRって。
「医師の処方箋による院外処方ですが、最も遅れているのが福井県でおよそ20%。進んでいるのが秋田県で80%。全国平均で2003年12月統計でおよそ52%」「従って、皆さんの中で秋田県に配属された人は、成績が明確に出ないですし、福井県に配属された人は、今後院外処方の割合が上がるに従って、成績がどんどん下がって行く運命にあります。どちらにしても大変ですので頑張って下さい」「この中にココが担当になる人が居るのかどうか分かりませんが。国立循環器病センター、大阪にあります。伊丹空港からタクシーで十数分というアクセスの良さと循環器病に関して地方の病院から紹介される事もあって、全国から患者が送られてきます」「従って、処方箋も大量に出ますが、この処方箋が担当者の成績になるかというと、ちゃんと院外の薬局に患者さんが行かないと成績としてカウントされません」「どういうことかと処方箋を追いかけると、循環器病センターで出た処方箋が、羽田空港の前の薬局で処方されてるなんて事例が結構あったりします。札幌の薬局で処方されたりとか。まー、大田区の担当のMRが結構喜んでたりもします」 …まー、院外処方だからどこで出た処方箋でもどこの薬局でも薬出してくれるけどさぁ…。
「弊社のシステム上、病院・診療所・精神病院・歯科・処方薬局などで区分していますが、無論、この中に含まれないその他もあります」「えーっと、その中で大きい所で皆さんが知っているところだと、JRAのトレーニングセンター」「美浦トレセン、ここは半期でxxx万円ほど数字が上がってます。馬が人間用の薬飲むンですね。ちなみにここ、入札方式でして、勝ったり負けたりしてます」「あと、鴨川シーワールドのシャチもお得意さんですね」 …馬やシャチがH2受容体拮抗剤を飲むンかいな。