トリビアのマジック

Yシマ(以下、ヤ):皆様から送られてきたトリビアの種から生まれた新しいトリビアがどのくらいすばらしい物なのか、無駄知識の探求者・Tモリさんに評価して頂きます。

Tカハシ(以下、タ):仕事する気がなくて、エクセルで遊んでみました。Tカハシカツミです。

ヤ:Tモリさん、よろしくお願いします。それではさっそくお便りです。
「Tモリさん、Tカハシさん、Yシマさん、こんばんわ。ギルドパクトも構築で解禁になり、どんどん使えるカードが増えていきますね。どんなデッキが出るのか楽しみです。ところで、2ちゃんねるTCG板の【MTG】のくだらねぇ質問はここに書け!part56の390で、名無しプレイヤー@手札いっぱい。さんが、
『リスクラフトを使っているとき狂気の祭壇で相手のライブアウトを狙ったら、相手のデッキにガイアの祝福が2枚あることが分かりました。このとき相手のライブラリがガイアの祝福2枚だけになるまでの行為を省略できるでしょうか?』
という質問をされました。
そこで思ったんですけど、どれくらい試したら、ガイアの祝福2枚だけになるんでしょう。これってトリビアになりませんか?よろしくお願いします。」
つまり、このトリビアの種、こうなります。
『ガイアの祝福が2枚あるデッキを1枚づつ墓地に落とすのを繰り返して、相手の山札がガイアの祝福2枚だけになるまでの回数は、□(ぅっんあ〜)回。』

田:そんなの、ヘッドジャッジに言って、省略してもらえばいいじゃないの。
ヤ:いや、ヘッドジャッジの人も、どれくらいの回数だから省略できるのか、出来ないのか判断する材料が必要でしょうから。確認のVTRです。

ナレーター(以下、ナ):《ガイアの祝福/Gaea's Blessing(WL)》とは、対石臼デッキの対策カードとして最もすぐれたカードのひとつとされている。このカードは山札から墓地に落ちたら誘発するため、デッキの色に関わらずさまざまなデッキのサイドボードに用いられる。

ナ:ガイアの祝福が2枚あるデッキを1枚づつ墓地に落とすのを繰り返して、相手の山札がガイアの祝福2枚だけになるまでの回数を計算してみる。
デッキの枚数は、一般的に60枚。初期手札が7枚なので、山札の最大枚数は53枚。この中にある2枚のカードを、51枚削る間に一枚も引かない確率は、最初に2枚めくり、2枚とも引いてしまう確率と等しい。*1
つまり、(2/53)×(1/52)=1/1378。 1378回行なえば、1回は成功する確率になる。

ナ:実際にやってみた。
今回も、念のためどのくらいの数を調べたらいいのか、統計学に詳しいAO山学院大学経済学部のY添教授に算出方法を聞いてみた。
Q:統計学上の算出方法は?
Y添:今回の調査の場合、99%以上の確率で求めれば、統計学的に見て充分信頼できる結果が得られると思います。

ナ:今回の場合、逆に失敗する可能性は、(1377/1378)。これを何度も繰り返せば、そのうちどこかで成功する。その回数を増やしていって、成功する確率が99%以上になる回数を数えてみる。
 (1377/1378)≒0.999274311。これをひたすら自乗し続ける*2
100回目:0.92997713
200回目:0.864857462
300回目:0.804297661
400回目:0.74797843
500回目:0.695602834
955回目:0.499931112 5割を切った
1000回目:0.483863303
1263回目:0.399764985 4割を切った
2000回目:0.234123696
3000回目:0.113283865
3172回目:0.099986268 1割を切った
4126回目:0.049986246 5%を切った
そして。
6342回目:0.010011779
6343回目:0.010004514
6344回目:0.009997254

6344回行なうと、《ガイアの祝福/Gaea's Blessing(WL)》が最後の2枚になる確率が、99%を越えた。

こうして、この世界にまた一つ新たなトリビアが生まれた。
『ガイアの祝福が2枚入っている60枚デッキを1枚づつ墓地に落とすのを繰り返して、相手の山札がガイアの祝福2枚だけになるまでの回数は、6344回』

*1:一番上に2枚あるのと、一番下に2枚ある確率は同じ

*2:エクセルは偉大だ