遅刻の言い訳

「おはよーございまーす」
「おはよう。どうした、ギリギリじゃないか」
「あー、スンマセン。ちょっと電車に乗り遅れちゃって」
「昨日呑み過ぎたか?」
「いや、ちゃんと起きたんですけど、まぁチョット」
「何かあったのか?」
「…えーとー」
「どうした?」
「いや、どう言っても遅刻の言い訳にしか聞こえなくて」
「?」
「えーとですね。
朝、駅に向かう途中、白い杖持った視覚障害者っぽい爺様が、街路樹当たったり傘落としたりしてるの見るに見かねて
『何か、お手伝い出来る事ありますか?』
と声をかけたら、行き先が駅だって言うんで、まぁ自分も行き先一緒だからいいやと思って、
自分の肩を貸して駅まで手を引いてたら
電車に乗り遅れて遅刻しかけました」
「…お前、作ってるだろ?」
「自分だって、誰かが同じ事言ったら(言い訳辛そう)って思いますよ」

遅刻してなかったから正直に言ったが、もし遅刻してたら何も言わずに午前半休取得してるね。説得力が無い。