こみけ。

 昨年春の、30周年記念24時間耐久コミケ。あの寒空の中で徹夜して行きましたよ自分は。
 徹夜で隣に並んだ奴とも盛り上がったなぁ。奴は設営手伝う前提で、建物の中に居られるだろうからと薄手のワイシャツ1枚で来てたから凍えかけてたねぇ。こいつは使えるかなーと思い、ちょっと席外してマックのチーズバーガー買って来て2個くらい食わせてやったら、まー懐いてくれちゃって。話し相手になるやら自分が便所行ってる最中の席取りやらで重宝しましたわ。 閑話休題

 んで、西館の中に入ったらホンマ混沌としててねぇ。ライブやってる、西洋甲冑剣戟やってる、ミニ4駆やってる、ファミコンやってる、円周率31,415桁数えてる、ちゃぶ台ひっくり返してる、時刊新聞発行してる…。 そんな中、古本屋やらオタショップの出張店が列挙してるブロックがあって、その中で、どっかで見かけたオッサンが店番やってるんだよね。「どうぞご覧になってって下さいー」とは言ってるけど、なんかまったりしてるオッサンが。 …どっかで見たはずだよ、米澤代表なんだもん。思わず話しかけちゃったよ 「あのー、ここでのんびりと物を売ってて良いんですか(代表の仕事で忙しくないんですか)?」 まぁ、テレビとかで見かけるあの笑顔で「いやー、物売ってる方が楽しいからねー」とノンビリした口調で返事するわけですよ。 アタシャ思わず色々と買っちゃったよ。確かクラッシャーJOEとかのCD-ROM画集とか。

 生で見て、話をした米澤代表の記憶ってこれくらい。 その会話の数分後にVailさんと話をして「こういう会話したんですけど、代表ってこんな人なんですか?」「そういう人だよ」って話を伺ったりした記憶が。

 …直接的には、それだけ。もう向こうは絶対にこっちの事なんて知らなかったろうし。 でも、間接的な恩恵で見たら恐らく日本国民の大多数が、数クッション置いた上での恩恵だったら、世界中の少なくない人数が恩恵を受けてる筈。(自分が好きな作家がメジャーデビューする切っ掛けがコミケ、なんて事例は作家数百人の規模で居るだろうし)
 さすがに、ちょっと若すぎるし早すぎる。あとちょっとだけでも、もう少しだけでも。せめて、次のコミケまででも。


 …ステップワゴンに乗ってる奴が本田宗一郎を悼んだり、ウォークマン使ってる奴が盛田昭夫を悼んだりする程度でしかないかもしれないけど。日本に住んでいてマンガを読む奴の一人として、米澤嘉博代表の早すぎる死を悼みたい。安らかに。