ストーキング・サイレン

駅から降りてひたすら直線を歩くのだが、その間ずっと救急車のサイレンが追い駆けてくる。うるさいなぁ、早く抜かせよ、もしくはどっか曲がって行っちまいなよ、などと思いながら、ずっとサイレンを聞きながら歩き続け、とうとう最後の直線まで聞きっぱなし。
どこで呼ばれたんだ、などと思っていたら、ふいにサイレンが止んで、自分が救急車に抜かされ、救急車がかけつけた先が自宅のマンションの直上の住人。

救急車を誘導してる隣人に「何か手伝える事がありませんか?」などと聞いてしまうが、向こうはオレがおしめ穿いてる頃からの知合いなんだよねぇ、そりゃ「ジンくんが気にしなくて大丈夫だからぁ」と子供扱いされるわな。