労働?創造?イベント参加?

その後の笹原と作家との電話シーンも胃に来る内容だった。
 実際に物を作っている人からすれば、作業時間と作業内容に妥当な代価は受け取っている(豪華な食事程度だけど)。しかし、彼らがその作業を行わなければ、頒布する物は出来なかったわけで、にも関わらず、頒布する物に対しての多大な売上が彼らの手に入る事は無い…。
これが一般的な商取引ならば妥当なのは分かる。いわゆるバイヤーは物を作らず、作る人と欲しがる人の間を取り持ち、差額を生み出すノウハウ・スキルを用いて利益を出している。その能力でいくら儲けを出そうが部外者が口出しできる事ではない。
では、それが同人だったら、マジックのトーナメントだったら、それが妥当なのか? もし皆で黒字を分配するのが妥当なら、赤字を出した時も皆で赤字を出し合ってくれるのが妥当なのか? それとも言い出しっぺが全部背負い込むべきなのか? 商取引・一般社会の常識と、同人・マジックのトーナメント・別世界の常識を、何処で折り合いをつけるのか?  …考えてて電車の中で鬱になりつつ。
 何が困るかっていうと、『お金』ってどの世界でも関わるからねぇ。同人って、物々交換や労働に対して労働で返すとか、そういう原始取引がいまだに成立している(というか、お金を持ち出すのは無粋という感覚が残ってる)のに、一方では同人の売上で税務査察が来る時代にさえなってるし…。ここらへん、スマートに解決できる人を本気で尊敬する。