不文律

 マジックにおいてルールは明文化されています、されてなきゃプレイヤーもジャッジも何に従っていいのかわかりませんので。
 では明文化されていない事については? 考え方は3通り有ります。「書いていないのだから禁じられていない」「書いていないけど、こんなこと書く必要も無いだろ?」「それは書く以前に法律の範疇」。
 3番目は楽ですね、自分が会場内で違法行為を見かけたらマジックのルールやペナルティガイドラインには明確に書かれていませんけど退場処分などの処罰は行ないます。脅迫や窃盗や未成年の飲酒喫煙などでしょうか。
 んで、2番目と1番目の区切りが非常に微妙です。
 一例をあげると「手札を公開してプレイする」。 別にマジックのルールに触れてません。やったところで、対戦相手が不利になる事はなく、一方的に自分が損するだけですから。どこぞのGPだかPTで、お互いに手札0から始めたり、サイドボードをお互いに相談しながら公開でやったり、なんて事がありましたが、別にルールに触れちゃいません。で、この行為について人によって考えが異なりまして。曰く「積極的に使えるなら使うべき。カウンターを3〜4枚有るのを見せて、暗に投了を迫る事で時間の節約、休み時間の確保、3本目の試合時間確保ができる」という考えもあれば「自分の手札を見せるのは紳士的ではない。相手のプレイを心理的に誘導している事になる」という考えも。 …ここらへん、ヘッドジャッジの裁量に任されている感ですね。どのジャッジに聞いても「自分がヘッドジャッジだったら、」の前置き付きで説明されると思います。
 もし自分がヘッドジャッジだったら、「・別にその事でペナルティ出すような事は無いけど」「・付随して何かルール違反な事をやっちゃう可能性高いから、あんま薦めない」というでしょう。 ルールでは、対戦相手に投了を強要することは認められていませんが、手札見せた方が慣れていないと得てして「もう逆転出来ないし、休みたいから投了しませんか?」と何度も言いがちです、…それでつまんない事になっても何ですよね。変な癖と一緒なんで、身に付けないに越した事はないです。