遠距離レス


普通に考えれば、勝ち点3が得られなくなる(得にくくなる)のだから一見すると勝利から遠ざかる行為だが、回り道でも勝利に近づくプレイングがある。
「投了」は、普通は2ゲーム先取のうち1ゲームを相手に与えるのだから勝利から遠ざかるが、時間というリソースを考えるのと、サイドボード後に有利になる場合を考えれば勝利に近づくプレイングになる。
「ID」は、普通にすれば勝ち点3が得られる可能性を捨てて勝ち点1しか得られないのだから勝利から遠ざかるが、確実に1点を得られれば決勝ラウンドに進出できる場合を考えれば勝利に近づくプレイングになる。
「トス」は、IDよりも更に勝利から遠ざかるが、他テーブルの結果によってはトスする事で、決勝ラウンドでデッキ相性が不利な対戦相手が決勝ラウンドに上がれなくなる場合を考えれば勝利に近づくプレイングになる。もしくはIDよりも確実にデッキの相性が良い対戦相手と決勝ラウンドの準々決勝で対戦できるようになるなら、意図的にトスするのは戦略としてある。(時間というリソースを考えて、負けても決勝ラウンド進出が出来るのなら休憩時間を得た方が良い場合もあるかもしれない)

…で、トスのどこが悪い事なのか、私には分からない。*1

例えばサッカーのW杯の予選ラウンド。最終戦の組み合わせが予選グループ内の1位2位になった時、無言の理解の上でお互いに守備的な動きをしてスコアレスドローを狙い両チームが決勝トーナメント進出を図る、なんて事がある。これはマジックで言えばIDと同じ事だろう。3位4位のチームやそのサポーターから見れば、卑怯だったり仲間内での談合に見えるだろうが、「これは悪い事だろうか?」


追記:ジャッジはルールに無い事やペナルティガイドラインに無い事は判断しない「なんて事はない」 ルールにある事やペナルティガイドラインにある事しかジャッジが判断しないのなら、ジャッジは要らない。主催者がルールブックを持ち歩けば済むだけの話で、ジャッジなんか居ないで主催者だけ居れば良い事になる。むしろ、ルールブックに書かれていないトラブル対応の為にジャッジは存在する。(ジャッジごとに判断のばらつきがあると問題があるのでペナルティガイドラインがあるのであって、逆にペナルティガイドラインに無い行為だからといって一切罰せられない、なんて事はない)

*1:自分の意思と判断でトスをする、という意味であって対戦相手からの「トスして下さい!」という強要が正しい事とは言っていないので誤解なきよう