山札の中のカードの探し方(11/11追記)

 《根絶/Extirpate》を使うプレイヤーを良く見かける。というか黒を使っていれば結構な頻度で使っている。
 「根絶を撃ってすぐに対戦相手の手札と山札を見てカードを抜いて、相手のデッキの中身がどういう物か1枚挿しのカードが何かメモを取りながら確認し、相手が土地事故ぎみなのに、山札の上の方に土地が集中していたので山札の中に散らして入れて、散らしたままだとマズいから山札をヒンズーシャッフルしてから対戦相手に山札を返した。」
 …どこが問題あるプレイングなのか、ツッコミ所満載だったりするがこれに近いプレイングするプレイヤーは少なくない。無用のトラブルを引き起こさない為にも、正しいプレイングを心掛けてほしい。

0.とりあえず《根絶/Extirpate》を撃ってみる
1.まずカウンターされない事を確認する。
 (対戦相手の変異が《意志を曲げる者/Willbender》かもしれない) 確認しなければどうなるか? 対戦相手の確認をせずに対戦相手の山札を取って何枚か抜いた時点で、こっちが山札を取った時点で言えばいいのにわざわざ対戦相手は時間をおいてからジャッジを呼んで「カウンターしようか考えていたのに、相手が勝手に山札からカードを抜き始めた」などと言うんだなコレが。相手が考えている時間が3秒だろうが30秒だろうが、確認せずに山札を弄くったらいけないワケで、特に自分が圧倒的優位でしかも対戦相手がルールを最大限に利用しようと画策している様子だったら、相手に「カウンターしますか?」と聞かねばならない。それで相手が答えなかったりプレイミスさせようとしているのなら、再度回答を求めれば良いだけのことで、相手が黙っているから了承したと思って行動してはいけない。プレイングミスを狙って曖昧な表現をするのはペナルティガイドの改正のおかげでペナルティの対象にはなったが、それでも万全ではない。
2.無事にカウンターされなかったら、おもむろに山札を確認する
 で、コレで対戦相手の山札で、土地と土地以外のカードで天地が逆だったりすると、とっても面倒くさい。「ジャッジ、対戦相手が仕込んでいた」「ジャッジ、対戦相手がカード探すふりして上下入れ替えしていた」とお互いに相手が悪いと言い合うような状況でジャッジが呼ばれたりすると、とても芳ばしい状況に陥る。
 逆に山札を確認する方が悪意を持っている場合、《獣群の呼び声/Call of the Herd》4枚だけ探すフリしてスリーブの背面に爪でキズをつけてみたりして、抜き終わって傷つけ終わってからジャッジを呼んでみたり。「ジャッジ、このカードがマークドです」「ジャッジ、対戦相手がスリーブ傷つけた」 …こんな状況でジャッジが呼ばれたりすると、とってもとっても芳ばしい状況に陥る。
 そういうトラブルを引き起こさない為にも、山札の中からカードを探す際は遅滞無く探し、対戦相手から「オレの山札の並びを入れ替えた・スリーブにキズ付けてサマ師扱いしようとした」などとクレームを付けられない様にしたい。カードの順番などは決して触れないようにして頂きたい。もしくは問題を見かけたらすぐにジャッジを呼ぶのが正解。
3.カードを探している時のギャラリーの対応
 カードを山札から探す場合「見つからなかった」と言える場合がある。《道化の帽子/Jester's Cap》や《吸血の教示者/Vampiric Tutor》など、3枚選ぶ・1枚探す、といったカードの場合は山札にその枚数がある限りは探さないといけないが、そうではなく特定のカードタイプを選ぶ物やカード名を指定する物については「見つからない」事は正当なプレイングになる。これについては意図しようが意図しまいが関係ない。つまり、山札を探す方の人が4枚目の《獣群の呼び声/Call of the Herd》を本当に見つけられなかったとしても、もしくは3枚しか入っていないと勘違いしていても正当なプレイングであり、ギャラリーが「あ、いまコールを見逃したよ」なんて言ったら、外部からの助言に値する。これがルール適用度がプロフェッショナルのしかも決勝ラウンドとかになっちゃうと、ギャラリーに対してさえも「退場!」処分が下されるのでご注意。
 …万が一5枚目のコールを見かけて、探してる方が気付かなかった場合は? …「じゃっじー!!」とその場で怒鳴って下さい。
4.メモを取る?
 ゲームの進行に遅滞ない範囲でのメモは認められているが、山札全部をメモするような範疇まではジャッジは決して認めない。ではどれくらいまで認めるかというと、「ゲームの進行に遅滞がない範囲で」としか言えない。同じ時間でデッキ全てのカードの頭文字だけザッと書ける人も居れば、1枚挿しのカード数種類も書けない人も居る。これも対戦相手から余計な指摘を受けないようにするには、なるべくしないに越した事はない。
5.カードを散らす
 ジャッジによっては「最後にしっかりシャッフルするんだから、一方に寄ってるカードを山札内に散らしても意図的なシャッフルにはならない」という人も居るけど、「最後にしっかりシャッフルするんだったら、無作為なシャッフルではないと誤解されるような事は始めからするな」と私は思っている。2.でも書いたけれども、対戦相手の山札を持つ時間が長ければ長いほど、対戦相手から誤解されやすくなるので余計な事はなるべくしない。
(追記 鯨さまより突っ込みありました

134. フロアルール上の誤り ─ 不充分な無作為化
 無作為化の前にカードを並べ替える(ある種のカードをデッキの中に散らしたり、逆に組み合わせて入れたりする)ことは認められるが、その後充分な無作為化が必要である。その後充分な無作為化がなされなければ、〔イカサマ ─ ゲーム物品の不正操作〕として扱われるべきである。

 という事で、最後にちゃんとシャッフルさえすれば散らして入れるのはOK。…だけれども、その最後のシャッフルが不充分だったらDQP。 「アラジンの個人的な主観でいうなら」ジャッジの判断というか、どこらへんまでが無作為でどこから作為なのか、ジャッジが明確な指標を出せないので、ここまでやったら絶対に無作為だ! と自分が信じられるシャッフルができる人でなければ、やらないほうが無難かと。)

6.山札をシャッフルする
 『山札をシャッフルするのは、必ず山札のオーナー』なんだけど、結構対戦相手がシャッフルしてる場合が多い。最近は減ったけれども、最後のシャッフルを対戦相手がやって、その対戦相手のヒンズーシャッフルが下手でカード同士をぶつけてスリーブのみならずカードまでキズつけてしまい、あげくジャッジを呼ぶような事もあった。という事で実際に呼ばれた経験があるジャッジとしては、呼ばれてもどうしょうもないのでシャッフルはオーナーがするように徹底して欲しい。オーナーがシャッフルして、対戦相手がカットもしくはシャッフルして、対戦相手がシャッフルした時のみ最後にオーナーがカットする。これで問題は起きないもしくは起き辛い筈。

 山札を探す行為は使う方・使われる方、いずれにとっても不正の温床になり得る。下らないペナルティを受けないようにするために、隙の無いプレイングを心がけてほしい。