カジュアルイベントのトラウマ

私はマジックのカジュアルイベントや非認定トーナメントが嫌いだ。正確に言えば、カジュアルと言いつつカジュアルではないイベントが嫌いだ。なので、原則として自分は認定トーナメントしか開催しないし、カジュアルトーナメントだったらカジュアルにしか出来ないイベントしかしていない。(ミラージュ〜フィフスドーンまで全24種類各1パックロチェとか、アンティあり&アンティカード使用可能&アンティ獲得カード入替えOKの取り切り4thブースタードラフトなんざ、ガチで賞品狙いで参加出来る訳ねぇべ)
嫌いになった切っ掛けは、マジック初心者時代に参加したチケット戦のトーナメント。無論その頃は認定トーナメントなんかなく。
その当時オレはいったい何を考えていたのか「捨ててカウンターすれば最強」と思い込みハンディスカウンターを頑張って作ろうとしてたんだよ。カード資産ないのに。カウンター4枚持っていなかったのにヒッピー2枚しかなかったのに。*1
で、無論チンチンにやられて負けてチケット持って行かれるんだが。これが大会終了時刻間際になると、誰も対戦してくれなくなる。初心者で時間ばかりかかる上に、チケットも1枚賭けしかしないから、効率が悪いのでチケットを得ようと考える人からは相手されなくなるワケだ。上位陣は10枚づつBetして、勝ったら優勝が狙えるような事を狙うし、酷い話仲間内でチケット受け渡しして賞品得ようと画策する状況。結局、半日居て4回くらいしか対戦出来ず、表彰式で優勝者に拍手しながらぼんやり *2 考えてたよ。
だいたい、自分の世代だと、カジュアルプレイという区分が存在しなかった。渋谷オフビートが出来るまではデュエルスペースなんてものは存在せず*3、マジックを楽しむのは、友達と遊ぶか大会に参加するかの二択で、友人以外とどこかで集まって気軽に、という選択肢は存在もしていなかった。*4
かといって、この頃のトーナメントはシングルエリミネーション。一回負ければハイそれまでという素晴らしいレギュレーション。これで参加費1000円とか取ってたンだからボッタクリも良い所だ。

とまぁ色々と問題があったが、スイスドローの競技トーナメントが出来て、マジックの不満はほぼ無くなった。最初はともかく、回戦が進めば自分と同じ勝率の人と対戦するから難度に不満も無く、必ず5回戦なり6回戦楽しめる保証も出来た。
必ず楽しめる。必ず対戦できる。同じレギュレーションでゲームが出来る。これが当たり前だと思う人には、そうでなかった時代からマジックをしてきた人間の、この時の喜びなんぞ分からないだろう。自分が初心者でも相手になってくれる。時間内に終わらせないと引き分けになるかもしれないから丁寧に教えてくれる(教えざるをえなくなる)。スタンダードなんて規格も、基本的に文句は無い。麻雀みたく、ゲーム開始前にまずルールを確認しなきゃならないなんて面倒が無い。「あなたとは面倒だから(初心者だから、下手だから、嫌いだから、友人じゃないから)マジックしない」と言われない。この安心感、実感が湧かないというのは恵まれている証拠。

*1: 《大気の精霊/Air Elemental》と《惑乱の死霊/Hypnotic Specter》が入ってる時点でカラーホードがUUBBなのに、それでダメラン0枚で勝てるわけねぇべ。

*2: 「二度とこんな大会に参加するか」と

*3:確か、渋谷DCIや新宿YSより、オフビートの方が先だよな?

*4:何にせよ、例外はある。大学のTRPG系サークルでやってたり、学校で流行していた恵まれた地域もあるだろう。